2022-11-28 お一人様 「新鮮なエビとホタテを存分に使ったクリームパスタになります」 皺一つないスーツを身に纏った給仕が上品に料理を私の目の前に置いた。 「ありがとうございます」 料理に無邪気に目を輝かせているのを隠しながら、小さくお礼をいった。 「それでは、お楽しみください」 一人で料理を食べるのはとても楽しい。まるで小説の主人公になった気分だ。 この誰もいない星で、私はお一人様である。