「はい、15分です」
「え」
「15分経ったので、一旦休憩です」
「あ、はい」
まだ、ぼーっとする頭で、反射的に返事をした。
「体の状態は悪くないですね」
「はぁ」
頭が何かで覆われている。体も固定されている。四方八方で、機械がウィンウィンと呻いている。まぁ、おそらく大病でも患って入院しているのだろうか。
「自分ってどんな病気なんですか」
返事がない。
「症状って、結構重いんですか」
気配は感じるが、全くもって反応がない。それにしても、恐らく、かなりの機械に囲まれているらしい。さながら、呼吸音のモノマネを半世紀以上も擦られるどこかの暗黒卿になった気分だ。できるなら、彼の様な「力」を使って自由になりたいものだ。
「では、お時間ですので、続きです。」
「え」